関西クラスタによる第三回読書会が京都GACCOHで行われました。今回の課題図書は東浩紀著『存在論的、郵便的―ジャック・デリダについて』。難解なイメージの強い本書ですが、みなさん熱心に議論をしていたのが印象的でした。
まずは本書が以下の3つの問いを立てて議論を進めている、という構造の整理からスタートしました。
- デリダは何故ハイデガー的思考に抵抗したのか。
- デリダは何故その抵抗を、あのような(奇妙な)テクスト形態で展開したのか。
- デリダのそのテクスト実践、「デリダ的脱構築」は、最終的にいかなる効果をもち、またいかなる認識を私たちに聞いたのか。
全体を通して話題は2.のポイントに集中し、お互いが分からなかった部分の溝を埋めるスタイルで進みました。特にp322のマジック・メモの図は『動ポモ』『一般意志2.0』へと接続する部分もあり、みなさんの関心が強かったようです。
達成度としては、理解しきれなかった部分も多く、3.についても十分時間を取れなかったので、またリベンジが必要だなという感じでした。その後の飲み会でも「次は東京でリベンジ読書会をやろう」という話が出ていたので、詳細が決定したらこちらでもアナウンスします。
個人的にも「他の人はこういう読み方をしていたんだな」と読み込みの浅さに気づかされることが多かった気がします。飲み会でも多くの方が「改めてちゃんと読み直そう」と言っていたのが印象的でした。今回の読書会を足がかりに、ust見ながらもう一度読み直したいですね。
今回は東京から参加者が非常に多く(およそ3割!)新鮮なメンバーで読書会+交流会を行なうことが出来ました!また読書会以外の集まりも行なえたらと思いますので、是非みなさん関西に足を運んでください!
「こんな本を読みたい」「こんなイベントしてほしい」などご意見募集しています。
# 割と硬派な読書会が続いたので、次は琵琶湖でBBQという話も持ち上がっています笑。
日時:2012年6月16日(土)14:00〜(読書会+交流会)
場所:GACCOH @京都市左京区
アーカイブ:ustream(カメラ調整のため、Part 1とPart 2の間が5分ほど空いています)
Part 1
Part 2
おまけ: