Archive for: 7月 2013

【開催報告】『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』読書会@東京支部 #BETA4


 

7月21日(日)はイベントがいっぱいでしたね!

京都では祇園祭の裏で関西クラスタ食事会「ウクライナ・フードツーリズム・ガイド」が、東京では第二回東京支部読書会『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』が、それぞれ行なわれていました。

どちらも最近出版された『思想地図β4-1 チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』を肴にした飲み会読書会で、京都・東京共に大成功だったようです。

今回は東京支部の様子を写真付きでお見せしますね!

東京支部では東大近くのLab+Cafeでの読書会となりました。プロジェクター・スピーカーなどはもちろん、冷蔵庫やキッチンも使える格安スペースで、正直かなりオススメです。

タイムテーブルはこんな感じ。

時間 内容
19:00-20:00 自己紹介&チェルノブイリ本感想戦
20:00-21:00 ボルシチ大会
21:00-22:00 チェルノブイリ・ゲームツーリズム・ガイド(『CoD4』『S.T.A.L.K.E.R. 』プレイ大会)
22:00-23:00 自由議論タイム(歓談)

チェルノブイリ本感想戦

チェルノブイリ本感想戦では、みんなそれぞれの視点からどのように本を読んだのか、各自の印象などを話し合いました。

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一番多く寄せられたのは「素直にチェルノブイリに行きたくなった」というものです(ゲンロンでツアー企画があるみたいですよ)。これまでの思想地図と比べ大きい判型で、中身も本当にガイドブックみたいでしたね。実際企画段階でかなりガイド本を研究されたそうです。ジャンルも思想書なのか旅行本なのか区別がつかないなど、とにかく今までとはかなり雰囲気が違いますよね。

さて中身についてですが、思想地図β4-1は「福島原発観光地化計画」を打ち出すβ4-2の前段階としての役割が強いため、本書で紹介されていた「チェルノブイリツアー」が数十年後には「福島原発ツアー」になっているかもしれないという想像力を働かせながら読んでみました。

例えば大規模災害のアーカイブをどのように進めるか、という話などかなり盛り上がってましたね。広島の原爆ドームを始めとして、悲劇を語る・子孫に警告するという文脈では実際の「モノ」を残す必要が大きい一方で、過去に残された津波遺産が機能しなかった例など、モノを残すだけでは人類の悲劇を語り継げないのではないかといった話も出ました(この辺りはゲンロンエトセトラ#6「大規模災害とコミュニティの再生」シンポジウムレポートにも多くの例が紹介されています)

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他にも、今回の思想地図はガイド本の体裁を取っているのに意外と食事についての記述が少なかった等、鋭い読みをしている人もいましたね。今回の読書会は実際に福島まで足を運んだ人が多くいたので、みなさんの体験を共有する貴重な場にもなった気がします。

 

ボルシチ大会

さて、そんな話で盛り上がったところで登場した @ktgwtky さん。今回はチェルノブイリ本にちなんで、ウクライナ料理のボルシチを大量に作ってきてくれたそうです!サワークリームなどもトッピングされててかなり本格的!

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手つきがプロっぽい。

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じゃーん!

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バゲットもなんか凄いやつでした←名前忘れてる

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こちらは @tokada さんからのウクライナチョコの差し入れ。

 

チェルノブイリ・ゲームツーリズム・ガイド

で、こっからが本番です。思想地図β4-1でも速水さんが紹介さていたように、チェルノブイリはFPSゲームの舞台にもなっています。今回は『CoD4』『S.T.A.L.K.E.R. 』を実際にプレイしてみました!

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まずは『S.T.A.L.K.E.R. 』から。

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プレイ画面続き。しかしこのゲームは難易度が高すぎてすぐに死んでしまうので、諦めて次のゲームをプレイする事に、、

 

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続いてプレイしたのは『CoD4』!これ、かなり本格的でした。

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プリピャチの街で銃撃戦を繰り広げているところ。人がいなくなったプリピャチに武器を密輸する組織が根付いてしまったという設定で、その親玉を暗殺するのがミッションゴールです。

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この観覧車は(本で)見覚えが…!

 

チェルノブイリ本読書会雑感

っという感じで、ウクライナ料理を食べながら、ゲームをみんなで実況したりして、あっという間の4時間でした。いつも思想地図はパート毎に区切って読み込むスタイルの読書会が多かったのですが、今回はガイドブックということもあって、とにかくエンターテイメント性を重視しました。他にも楽しそうな写真をいっぱい撮ってるので、随時アップロードしますね。関西クラスタ東京支部では引き続き読書会を企画しています。今のところ候補に挙がってるのは、「インターネット史」勉強会、第二回憲法勉強会などです。決まり次第告知しますので詳細お楽しみに!

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ゲーム中のチェルノブイリ原発を前に記念撮影。これって逆整地巡礼なんじゃ、、

第二回東京支部読書会『チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』


 

ご無沙汰しています、関西クラスタ東京支部のpacocatです。

記念すべき第一回読書会(課題本は『なめ敵』)も成功裏に終わり、また東京で読書会出来ないかなーと思ってる今日この頃です。
 

チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド 思想地図β vol.4-1

 

そんな中、ゲンロンより『思想地図β4-1 チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド』が出版されました。チェルノブイリへの取材を通して丁寧にまとめられた事故関係者達の声はもちろん、新津保建秀さんによるグラビア、『フクシマ論』の開沼博さんによる論考、などなど読み応え十分な内容になっています。

様々なレビューを眺めても今回の思想地図はこれまでとは異なる読者を獲得しているみたいで、みなさんそれぞれの立場から多様な読み方をしていますね。特に観光学者井出明さんが紹介している「ダークツーリズム」という視点などは、先日京都で行なわれた「観光読書会」から引き継いで読むとさらに話題が膨らみそうな気がします。

さて、そんなチェルノブイリ本をみんなで読み込んでみませんか?

思想地図はいろんな人が多様な視点で読み合う事で、重層的に理解が深まる本です。本を読んで何か議論したい人、ちゃんと読んではいないけどみんなの議論を聞いてみたい人はぜひ参加してください!

今回は本でも紹介されていたゲーム『Call of Duty 4:Modern Warfare』『S.T.A.L.K.E.R. 』もプレイ出来るかもしれませんよー。さらにウクライナ料理とか持ち寄ってしまったりとか…?

とにかく、ただの読書会にはならないはずですので笑、興味ある人はぜひ!

【参加方法】

参加される方は以下のいずれかの方法で参加表明してください。

  1. Twiplaで参加表明する(リンク
  2. twitterで@kansai_ctにリプライを飛ばす

*参加費は1000円になりますので了承ください。

【日時】

2013年7月21日(日) 19:00〜22:00頃(会場は24時まで滞在可能になる予定です)

【場所】

LAB+CAFE

大きな地図で見る
東京メトロ 丸ノ内線「本郷三丁目」 徒歩3分
都営大江戸線「本郷三丁目」     徒歩3分
本郷交番向かいにある「チカラめし」のあるビルの7Fです。

【注意事項】

  • 入退出は自由です。
  • 定期的(60~90分)に休憩を入れます。
  • 飲食の持ち込みは自由です(含アルコール)。お茶などはある程度用意しますが、人数も多い可能性もあるので念のため各自ペットボトル飲料や軽食の確保をお願いします。

【新企画】関西クラスタレコメンリレーはじまるよー #kansai_ct


どうも、shohei0308です。

 1月ごろからずっと温めていた【新企画】。「関西クラスタレコメンリレー」ですが、ついに、始まります。

 「関西クラスタレコメンリレー」?

 「関西クラスタレコメンリレー」とはなにか。

 最初に、簡単に説明しておきます。

 当然のことながら、本っていうのは、好き好きがあります。

 例えば、村上春樹は好きだけど、村上龍はだめ。または、その逆とか。

 だけど、読んで「好き嫌い」を言う前に、「なんとなく」読むのを後回しにしていたり、「知らない」で、読まないでいる本って結構ありますよね。

 そりゃ、まあ古今東西硬軟聖俗いろんな本ありますからしょうがない。

 だけど、そういう本の中にもしかしたら、自分の「バイブル」のような本があるかもしれないと思うと……。

 って言い出したらキリがないですよねw

 そういう本に「出会う」ためには、どうすればいいか。

 一番手っ取り早い方法は、「誰かに薦めてもらう」って方法です。

 まあ、だけど、皆さんも多分経験あるでしょうけれども、人に薦められて本を読むってことあんまりしないですよね。

 「あー、その本面白そうですよね。ほしい物リストにいれておこーっと」

 で、終わっちゃう。自分もこういう経験結構あります。

 つまり、ただ、薦めてもらうだけではだめなわけです。

 だから、「関西クラスタレコメンリレー」では、レコメンされた人が、その本について、読者にレコメンするという形式にしました。

 つまり、この「関西クラスタレコメンリレー」は、レコメンした人からレビューを書く人への「リレー=中継」であり、またレビュワーから、ブログ読者への「リレー=中継」であるということ。レビュワーは、受信者でありながら、発信者であるということが重要な形式です。まあ、簡単にいえば、インプットだけではなく、アウトプットがあることで、本を読む動機付けにするってことです。

(まあ、そのレコメンには、人によって、辛口な批判だったりするかもしれませんがw)

 また、ブログを読んだ人が、また他の誰かに「リレー=中継」をしていってくれればいいなって思ったりもします。そうやって、本をバトンにしたリレーが続いていくことが出来ればいいなーなんて思ったりしています。

本を通じたコミュニケーション

 本を通じたコミュニケーションっていうのは、関西クラスタの中心的な活動である読書会の考え方でもあります。

 知らない人が、電車内で、同じ本を読んでるってだけで、話しかけたくなるって経験とか結構あるじゃないですか(なかったらごめんなさいw)。

 同じ本を読んでるってだけで、意外なほど多様な人と繋がれる。本を読むことで、生まれるコミュニケーションの可能性を関西クラスタでは大事にしたいなーって思ってます。

 「関西クラスタレコメンリレー」では、「レビュー」そのもの(=コンテンツ)も大事なんですが、こうした本を通じた「コミュニケーション」をもっと大切にしていきたいなーと思っています。

「物語」ること

 唐突に引用しますが、今は亡き、伊藤計劃は、こんな文章を書いています。

人は死ぬ。しかし死は敗北ではない。

かつてヘミングウェイはそう言った。ヘミングウェイにとっての勝ち負けが何だったのか、寡聞にしてわたしはそれを知らないが、その言葉が意味するところは理解できる。人間は物語として他者に宿ることができる。人は物語として誰かの身体の中で生き続けることができる。そして様々に語られることで、他の多くの人間を形作るフィクションの一部になることができる。

そしてわたしは作家として、いまここに記しているようにわたし自身のフィクションを語る。この物語があなたの記憶に残るかどうかはわからない。しかし、わたしはその可能性に賭けていまこの文章を描いている。

これがわたし。

これがわたしというフィクション。

わたしはあなたの身体に宿りたい。

あなたの口によって更に他者に語り継がれたい。

伊藤計劃「人という物語」〈WALK 第57号〉

 ただ、「物」として存在するだけではなく、「語」られるためにある。

 「物語」という言葉って素敵ですよね。

 ここでいう物語=本というわけではないかもしれませんが、本もまた、「物語」られるためにある(とぼくは、考えています)。

 まー、そういうわけで。

 「関西クラスタレコメンリレー」は、全ての読まれない本=物語のために(おおげさ)、不定期ですが、更新していこうと思っています。

 まあ、もっと簡単な言葉で言えば、レビュワーであるぼくらを含めた誰かが本を読むきっかけになればいいなって思っています。

告知

 第一回目は、我らが関西クラスタCPO(最高哲学責任者)であるcolumbus20さんの伊藤計劃『メタルギアソリッド』です。

 レコメンしたのは、ぼく、shohei0308です。

 配信予定は7,8月中です。

 まー、他の人のレビューが先になったりするかもしれませんがw

 また、自分からレビュワーやりたいっていう人があれば、ぜひぜひ関西クラスタのTwitterアカウント(@kansai_ct)までぜひぜひー(関西在住じゃなくても問題ないですーw)。

 ではではー。

 

【開催報告】関西クラスタ第10回「観光学」読書会 「本を持って旅に出よう」 #kansai_ct


どうもー。

shohei0308です。

6月も終わって、今年もあと半分ですねー。

ついに、第10回の記念すべき読書会も無事に終え、

そろそろ夏のBBQの予定も考えないとなーとか話してる関西クラスタです。

いやー、なんか、サーバートラブルがあったみたいで

HP存続危うし!みたいなこともあったわけですけど、別に問題なくてよかったよかった。

だって、トラベルにはトラブルがつきものじゃないですか(キリ

ってことで(超強引)、観光学読書会についての開催報告です。

開催報告

今回は、まず、技術的には、不安定なUstreamの代わりに、Googleハングアウトのハングアウトオンエアーを使ったりしました。

YouTubeに自動的に保存って、凄い未来ですね!(てきとー)

動画はこちら。

観光学読書会の全体の模様については、@yohyouyohyou さんがまとめてくださってるので、そちらを参照ください。

http://togetter.com/li/526537

個人的な感想的な

今回の読書会での一つのテーマとして、「人はなぜ旅に出るのか」ということに考えました。

一方で、観光という言葉は、観光学の中でも、明確な定義がないという問題があります。

一見、関連性のないこれらの問題は、実は、根本的なところでつながっているんじゃないか。

ということを考えたりしました。

どういうことか。

アーバンツーリズムエアラインツーリズムエコツーリズムエスニックツーリズムオールタナティブツーリズムカルチュラルツーリズムグリーンツーリズムクルーズツーリズムアニメツーリズム産業ツーリズムサスティナブルツーリズムスポーツツーリズムセックスツーリズムソーシャルツーリズムソフトツーリズムダークツーリズム体験型ツーリズムニューツーリズムネイチャーツーリズムハードツーリズムバリアフリーツーリズムフィルムツーリズムブルーツーリズムヘリテージツーリズムヘルスツーリズムマスツーリズムメディカルツーリズムルーラルツーリズム歴史文化ツーリズムなど。(Wikipedia観光

ツーリズムと名のつくものだけでも、こんなにも、存在しています。

観光は、人々の欲望の数だけ存在している。

言い換えれば、観光は、人々の欲望を表している、あるいは、欲望そのものであると言えるわけです。

つまり、観光学において、観光という定義が定まっていないのは、人間の欲望を定義しきれないということと、ほとんど同義であり、

また、「人はなぜ旅にでるのか」という問いは、「人はなぜ欲望を持つのか」ということと言い換えられるのではないか。

ってことを、ぼく、shohei0308は、思ったりしました。

そういう文脈で言えば、あずまんこと、東浩紀さんは、「欲望」というキーワードについて深く考えて来た思想家であるし、

『動物化するポストモダン』で「オタク」を対象にしたあずまんと、

『思想地図β4』で、「ツーリズム」を対象にしている東浩紀と、

「欲望」という一つのキーワードを通じて理解することが可能であると言えるんじゃないでしょうかね。

まあ、こんな感じで、色々と、議論は尽きなかったわけですが、

後日アップする関西クラスタラジオで、お聞きいただければ幸いです。

次回予告

で、次回の関西クラスタの活動ですが、

BBQとかやりたいなーとか言ってたりします。

7月もしくは8月?

読書会としては、参院選も近いということで、GACCOHで自主ゼミも開講していいらっしゃる

西田亮介さんの新刊『ネット選挙』をやりたいなーって話をしています。詳しくはまた後日にアップしますー。

ではでは〜。