0.はじめにー
どうも,しょーへです。
今回、レコメンする本は、福田和也の『悪の読書術』レコメンしてくれたのは、コロンブスさんですー。
実は、ぼくは、福田和也って読んだことなかったんですよね。
単著としては。以前から興味あったのですが、なかなか機会がなくて・・・。
レコメンリレーで読むってことにならなかったら、ずっと読まなかったかもw
しかし、今改めて再読しても、面白い本でした。
この本のテーマはSNSが一般化(とまでは言い過ぎ?)した現在だからこそ読まれるものだと思います。
この本の主題は、
「読書は、プライベートな体験だと思われがちだけど、実はソーシャルなものなんだよ」ってことです。
ちなみに今回は、本の内容についてはほとんど触れないですw
では、以下本文ー。
1.「私って読書好きなのー」「え、何読むの?」「伊坂幸太郎とか、森見登美彦とか」 −キャラとしての読書術−
好きな作家に伊坂幸太郎とか森見登美彦とか挙げられるとイラッと来るその手の人っていますよね。まあ、そういう人をぼくは、「読書好き」(自称)と呼んで分類しています。
世の中には、不思議なことに「読んでいるだけで、頭が良い人のように錯覚してしまう本」と「そうでない本」の2種類が存在しているようです。実際、本を読むだけで頭がよくなるなんてことはないと思うわけですけど、実際にそうした分類がされてしまっているようです。
UNIQLOとかH&M といったファストファッションに身を包み、外見的には、「みんな一緒」に見える(とか言ったらファッションクラスタに怒られるけど)中で、逆にこうした趣味とかが、友人をつくる上で重要なツールになってきているってことはなんとなく、想像ができます。
そういった意味で言えば、外見的にも、内面的にも自分がどう見られているかっていうことに自覚的で他人のイメージを操作できる人間がいわゆるコミュニケーションがうまい人ってことになるのかもしれないなーって思うわけです。
色んなジャンルの本を乱読してデータベースをつくっておけば、TPOに応じた本好きキャラをそこから借りてこれるわけですから、まあ、どんな人ともある程度の「おしゃべり」は出来るわけです。こういった社交術としての読書は、使いこなせれば、すごく便利なものです。これをぼくは、「キャラとしての読書術」と呼んでます(嘘です
2.読書のデータベース化とソーシャル化 ー「読書メーター」「ブクログ」
上に述べたようなことは、「コミュニケーションの手段として、読書は非常に重要なツールになってきている」というよりも、「何もかもがコミュニケーションの手段でしかなくなってきている」と言ったほうが正しい表現になるんじゃないでしょうか。
深夜アニメの実況も、アニメがコミュニケーションの手段となっている一つの例ですし、あまちゃんTLもそうですし、風立ちぬ感想ツイート合戦とかなんかも、コンテンツそのものを受容しているというより、コンテンツを介したコミュニケーションを志向しているということなんですよね。
まあ、そういう文脈で言えば、「読書メーター」とか「ブクログ」といった読書アプリは、読書経験が「プライベート」なものでなくなっている一つの証だと思います。
こういったアプリでは、読書経験をデータベース化し、見えるようにすることで、読者間のフィードバックを生まれやすくすることに成功し、読書をゲームのように楽しむことができます。
本当に本だけが好きな人であれば、図書館で引きこもって本を読んでいれば、いいわけです。だけど、面白い本に出会ったら喋りたくなるのは、人の性っていうもの。そういった欲望をうまく捉えたのが、こういったアプリだと思います。
自分は、電子書籍によって「本」というメディアの形式が大きく変わることはほとんどないと思います。それは、本というメディアが人が情報をインプットする上で、優れていると思うからです。
もし、電子書籍に音楽や動画を詰め込んで情報量を増やしたとしても、人が情報を「読む=処理する」スペックは、今までと変わらないから、結局「読みづらく」なる。だから自分は、紙の本は無くなったとしても、本というメディアの「形式」は大きく変わらないと考えています。
一方、「読書経験」については大きく変わっていくだろうと思います。今まで、個人的だった行為に、データベースによる見える化とソーシャルなフィードバックという概念をうまく持ち込むことで、読書経験が大きく変わっていくだろうと思います。
例えば、多数の人の本を読むスピードを平均値化することで、ある本の平均読書時間を算出して、時間のあるときに読む本やないときに読む本を選んだりといったことも出来る。リアルタイムで、同じ本を世界中に何人が読んでいるかということがわかって、Twitterでフィードバックを受けることが出来るようになるかもしれない。
まあ、あくまでも、自分の単なる未来予想図でしかないわけですけど。
3.というわけで読書会−コミュニケーションツールとしての読書から読書会というコミュニティをどうつくるかについて−
読書っていうツールが、コミュニケーションの一つの手段として有効だっていう話をしてきたわけですが、次に、さらに踏み込んで、読書によるコミュニティについて考えてみたいと思います。
言ってしまうけど、人を集めるのは、結構簡単です。SNSなどの動員のツールは溢れていて、以前よりも人を集めるコストは明らかに減少したと言えるでしょう。ビバ動員の革命(おい)
だけど、そこから、コミュニティを維持するということになると一気に難しくなるわけです。例えば、コミュニティのメンバーが減ったりとか、コミュニティ内の不和が起こったりだとか、メンバーのモチベーションが無くなってしまったりだとか、経済的な要因で続けることができなくなったりだとか、これはどのコミュニティでも言えることで、コミュニティを維持するのは、難しいわけです。
良いコミュニティを維持するためには、循環を生まなくてはだめだっていうのは、ビジネス本とか、社会学とかそりゃもう色々な人が言っているけど、理論が実践できれば、戦争なんて起きないわけで…。
ともかく、読書会というコミュニティに関しても、常に新しい人が来てくださるように意識しないと、毎回固定メンバー化が進み、だんだんとテンプレ化が進み、縮小しはじめるわけです。だから、新規の人が来てくれるようなコミュニティにするためには、宣伝の方法だとか、内容だとか色々考えないといけない。そんなわけで関西クラスタは、BBQやらラジオやら色々やっているわけです。
しかし、ある程度読書好きの人がネット上で可視化されたといっても、リアルに読書会とかに出向くような人はまだまだ少数だと言わざるを得ない状況で、どうすればいいのか。
関西クラスタの読書会で自分が意識しているのは、この3つです。
(1)「自分達が楽しむこと。それが内輪向け過ぎないこと」
やっぱり人を動かす力って、「面白い」だとか「楽しい」だと思うので、そう思われるようには、パフォーマンスではなく、自分たちが本当に楽しめる読書会にすることでしかないと思うわけです。
それにくわえて、ある程度ネタが内輪向けにならないとコミュニティとしての共通言語が育たない部分があるわけですが、内輪向け過ぎないように努力をしてはいます。
(2)「敷居を下げること」
これは非常に重要なことで、「参加しやすさ」(本を読まなくてもおkな読書会は関西クラスタだけかもしれないw)もそうですが、「参加しなくてもいい」ということも重要だと思います。参加を強要しないこと。気が向いたときに、ふらっとこれるような読書会にしたいなーって思っています。
(3)「定期的に続けること」
月1ペースで読書会を開くことで、今回行けなくても、次に行こうと思えるようにすること。これは、GACCOHっていう場所があるっていうことが大きいと本当に思っています。(これからもお世話になります太田さん!)
まあ、こういうことを意識しつつ、過剰にエネルギーを使わず、ゆるゆると続けられたらいいなーと思っています。
4.宣伝!
そんなわけで、色々と長々書いてきましたが、しかもほとんど本の本文には触れずに来ましたが、最後に読書会の宣伝です!(すべてこの文章はこのためにあった!)
サイトでも告知しましたが、チャーリーこと鈴木謙介さんの『ウェブ社会のゆくえ』読書会をやります!
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鈴木謙介『ウェブ社会のゆくえ』読書会
日時:2013年9月28日(土)
第一部(読書会)15:00-18:00
第二部(懇親会)18:00-
地下鉄大国町駅(御堂筋線・四つ橋線) 1番出口より徒歩約7分
南海なんば駅 中央出口より徒歩約12分
参加費:
第1部(読書会) 学生/院生:無料 社会人:500円
第2部(懇親会) 学生/院生:500円 社会人:1,000円
*学生/院生の方は身分証をご提示ください。
詳しくはTWIPLAにて!
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まだまだ絶賛募集中ですので、よろしくおねがいしますー。
ではではーノシ